【要注意】生産性が下がる5つの要因!!【生産性を向上させるための4つの改善策も紹介】

働き方改革が国をあげて推進されていることもあり、
「生産性を向上させる」「業務を効率化する」「日本の労働生産性は先進国最低レベル」など、
生産性という言葉がビジネスの現場で、強く意識されています。

しかし、実際に生産性をどのように下げず
いかに向上させれば良いか、いまいちわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、改めて生産性向上の定義について考えた上で、
自分の生産性を高めるために有効な対策とポイントについてご紹介していきます。

「生産性」とは
「生産性」とは何かを見ていきましょう。
生産性とは「生産諸要素の有効利用の度合いである」と定義付けられています
(参考:公益財団法人日本生産性本部/生産性運動についてより生産性とは)。

企業における「生産性向上」とはすなわち、
1. 今までと同じ労働量(経営資源)で、より多くの成果を上げること。
2.より少ない労働量(経営資源)で、今までと同じ成果を出すこと。

であると言えます。

なぜ、生産性を向上させる必要があるのか?
日本の生産性が低いのはなぜか?

現時点で、日本のGDP国内総生産)は世界上位。
これだけを見ると、何をそんなにがんばる必要があるのか、と思うかもしれません。

しかし、ここで楽観視はしていられません。
将来推計人口によれば、2050年には9,707万人と1億人を割り込みます。

また、生産年齢人口も2016年の7,665万人から2050年には5,000万人を割ると予測されています。
生産年齢人口(=労働力)が減少すれば、それに比例して、
企業で生み出される利益や価値は減っていきます。 こうした中で、今の経済力や社会保障
豊かな生活を維持していくのであれば、労働者一人ひとりの生産性を上げていくほかないのです。

生産性が下がる5つの要因
①労働時間の長さ
労働時間が長くなると、分母の労働量が増えるため、結果として全体の労働生産性は低くなります。日本人の労働時間が長いのは、主に残業時間が多いことが原因です。多くの日本人は「業務時間内に仕事をすべて終わらせよう」という意識が低く、1つの仕事に対して時間をかけすぎる傾向にあります。また「まわりがみんな残業しているから早く帰るのは申し訳ない」という労働環境のプレッシャーに負けて、業務効率化に取り組もうとすらしない人もいるほどです。長時間労働が常習化している職場も多く、労働時間の長さは改善すべき課題の1つです。

②チーム意識の強さ
チーム意識が強すぎると、まわりに気を使いすぎてしまうため、
1人当たりの労働時間が長くなったり、業務効率に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。

たしかに、チームで1つの仕事に取り組むことで社員同士が助け合いながら仕事を進めることができるのは1つのメリットです。しかし、自分の仕事以外に、他人の仕事に参入しなければならない場面も出てくるため、その分の時間が無駄になってしまうというデメリットもあります。

③値付けの低さ
日本人の中には、生産物の値付けを必要以上に低く設定する人が多くいます。
値付けが低いと、分子の付加価値額が低くなるため、薄利多売の販売モデルになってしまい、
労働生産性の低下につながります。

また、日本の製造業における業務効率化は、
世界的に見てもかなり高い水準まで推し進められており、
これまで以上に生産効率を高めるというのは現実的ではありません。

日本人の多くは、労働生産性を高める手法として
「作業の効率化」「コスト削減」「労働時間の短縮」という思考に走りがちです。

しかし、労働生産性を高めるためには
分子の付加価値額を高めるという視点も持つべきでしょう。

値付けを低くして大量に売ろうとすると、
結果として労働時間の増加につながりかねません。

労働生産性を高めるためには
「安すぎる仕事を適正価格まで引き上げる」という視点を持つことも大切です。

④待機時間の長さ
指示や決済を仰ぎたい上司が席を外していて、待ち時間が生じることはよくあります。
この待ち時間を「手持ちぶさたで何もしない時間」にしてしまうのは
「待ちのムダ」です。

次に行う業務の手順を考えたり、新企画のアイデア出しをするなど、
やることはたくさんあるはずです。

短い時間に集中して考えることで良いアイデアが生まれるケースもあるので、
スキマ時間の使い方は意外と重要です。

しかし、そもそも一日の間にスキマ時間があまりに多すぎるのは問題です。
仕事の全体量を把握したうえで、同じような仕事はなるべくまとめて行い、
報告の回数を減らすなど、一日のスケジューリングを改善する余地は十分にあります。


⑤コミュニケーションのムダ
過剰な情報は混乱を招きます。
逆に、過少な情報は不要なやり取りを増やします。

バランスの取れていないやり取りは、
結果としてコミュニケーションコストを増大させ、ムダを生みます。

例えば、会議がよく長引いてしまったり、
メールのやりとりが多く返信だけで半日が過ぎてしまったり、
といった職場では「コミュニケーションのムダ」が蔓延している可能性があります。

その場合、改善策としては、
「会議ではゴールを明確にし、進行を分単位で区切るルールを作る」や
「メールを見る時間を決めたり、メール以外の連絡手段を検討する」
といったことが考えられます。

不要不急のやりとりを避け、
適切なコミュニケーションの時間を決めて行動することができれば、
ムダを削減しつつ、職場で必要な情報を共有することが可能です。

「このままでいいのかな?」と一度でも職場で疑問に思ったら、
「ムダを減らせるのでは?」と立ち止まって考えてみましょう!

生産性を向上させるための4つの改善策
 生産性についての理解を深めていただいたところで、
生産性を向上させるための具体的な施策をご紹介いたします。

今回は、組織でできる取り組みとして4つの改善策を取り上げてみたいと思います

①会議数を減らす
毎日の朝会、週1のチームミーティング、月1の定例会議など、
みなさんの会社でも、毎日たくさんの会議が行われていると思います。

役職が上がるほど参加しなくてはならない会議が増え、
一日中会議をしているという人もいるのではないでしょうか。

この会議を、いったんすべて止めてみてください。
止めてみることで、
「朝会をしないと集中力が続く」
「支社のメンバーと話す機会がなくなってしまった」
など会議の目的や必要性が明確になり、
本当に必要な会議だけを設定することができるようになります。

なお、進捗共有は会議で行うよりも、Slackなどのチャットツールを使うことで、
報連相や意思決定がスムーズになり、便利です。
ぜひ一度、試してみてください。

②訪問営業をやめる
営業の仕事は、電話でアポを取って訪問するという流れが定石となっています。
しかし、訪問をするとなると、往復の移動時間を含めて1社で2〜3時間はかかってしまいます。

この状況だと生産性を高めると言っても、限界があります。
移動時間は削れないし、
効率的に訪問するためにスケジュールをパズルのように組み合わせるのも、なかなか大変なもの。

そこで思い切って訪問営業をやめて、
Webでの商談に切り替えてみてはいかがでしょうか。

・顧客が納得しない
・訪問しないとアポを断られそう
・受注率が下がるのでは? ・・・など、不安もあると思います。

ですが、実際に訪問営業をやめてWebでの商談に切り替えた会社によると、
顧客からのネガティブな反応はほとんどなかったとのこと。

また、移動時間を含めずに商談を組めるようになったことで、
1日4件の訪問・商談がMAXだったのが、
Webでは1日最大8件の商談ができるようになるという成果にも繋がったそうです。

もちろん、初めてのお客さまや、大人数の商談になるときなど、
訪問したほうがいいこともあるので、
相手と状況に応じて訪問とWebでの商談を使い分けてみてください。

③紙での情報管理をやめる
紙で情報を管理していると、
・すぐに見つけられない
・情報共有がしづらい
・紛失の恐れがある・・・といった、さまざまなデメリットが出てきます。

これを避けるには、情報共有ツールを導入することが有効です。
これまでに溜まっている資料を入力したり、
情報共有システムやツールの使い方を覚えることは必要ですが、大変なのは最初だけ。

顧客情報などが見える化されることで、
製品企画やマーケティング、営業などに活かすことができ、
大きな価値や成果を生み出すことができるようになります。


④ルーティンワークを見直す
日々の仕事の中で、ルーティンワークというのは意外と多いもの。
ほぼ無意識でこなしているので、
「何を」「どのくらいの時間」やっているのか、
上司も自分も把握していないのではないでしょうか。

こうした、なんとなくルーティンになってしまっている業務は、
定期的に棚卸しをして、効率化できないか考えてみることが必要です。

たとえば、決裁をもらうために、
各部署を回り歩いて、部長を捕まえて、一人ひとり説明をして承認印もらう・・・
なんてことをしていませんか?

これだと決裁が出るまでに
数日〜場合によっては数ヶ月かかってしまう可能性もあります。

デジタル署名・捺印ができるツールを導入すれば、
一瞬で情報共有ができ、歩き回ることもなく、しかも短時間で承認をもらうことができます。

短期的に見るとコストがかかってしまうこともありますが、
効率化した時間を使って、
提案や企画などもっと生産性の高い仕事に注力できるようになることで、
会社にとってより大きな成果に繋がります。
また、やり方を変えてみるのも一つの方法です。

請求書の作成など不定期に発生するものを都度対応するのではなく、
週1回などまとめてすることで、効率的に処理することができます。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では生産性が下がる5つの要因、
生産性を向上させるための4つの改善策を紹介しました(^^♪

是非生産性UPに役立ててみてください!!